スウェーデン・オンブズマン調査員 ジェニー・オラウソンさん講演記録

医療と福祉

ハビリテーションもリハビリテーションも、社会的なもの、教育的なもの、それから職業的なものにわたって
リハビリとハビリが提供されます。

これは法律の中でも言及されていますが、それらのリハビリ・ハビリに関しては、まず個人のニーズがあって、
そういうものと、それに対して周りの社会でやらなくてはならないことがある。
そして、それらを個人の視野という観点から、周りでどうやったらうまくいくかということの視点に移して考えていく。

これは、機能障害を持った人達が社会生活、仕事の内容とかにおいても他の人達と同じような機会が与えられる
という、機会均等を考えるうえで必要なことです。

私達が受け取る苦情の半数近くは、いわゆる適応化というのでしょうか、例えば、建物に入る時になかなか入り
にくいとか、ランプが無いとか、学校に介助器具が揃っていない、そういう生活していく上で適応化がされていない
ということに対する苦情です。

基準規則の中には教育の平等化というのがありますが、教育においても平等に教育を受ける権利がある。
教育における平等ということで、スウェーデンではどんな重い障害を持った人でも学校に入り、
一緒に共学できるという権利があります。

それが出来るために、例えば、教材とか、環境、学校の中の仕組みとか、施設のなかでのことですね、
それが障害を持つ人に適応するようになっていなければなりません。

スウェーデンの障害を持つ学童児は、学校の機会を均等に与えられていて、学校は統合化されています。
統合というのは普通学校と一緒にあることですね。
その他に、視覚障害であるとか聴覚障害であるとか、そういう特別な障害を持った人達はそれらの専門学校に
行きます。

国連の規則条項の中には労働における平等、参画ということがありますが、労働については仕事の場合においても
平等に行うということが謳われています。

この適応化ですが、障害を持った人が労働する上においての、それがうまく行くようにスムーズにいくような対応と
いうことに対しては、まだ不足なところがありますので、それについてはいろいろ提言しています。

国連の規則条項には、最後になりますが、その13条の中に、そういうことを可能にしていくために、
他の障害者の団体と協調していくことであるとか、或いは教育のことであるとか、それについての知識を深めていく、
そういうことに対しての知識の向上をしなければいけないということがあります。

他の、いろいろな各種の障害者団体との連結ということにおいていえば、スウェーデンは昔から行われていまして、
現在44の団体が国からの補助を貰っていろいろな活動を行っています。

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